スラグセメント

化学辞典 第2版 「スラグセメント」の解説

スラグセメント
スラグセメント
slag cement

高炉水砕スラグポルトランドセメント,またはセッコウと混合したセメント高炉スラグを急冷した水砕スラグガラス質からなり,石灰含有量が高く,化学的に活性潜在水硬性をもつので,ポルトランドセメントあるいはセッコウなどと混合されてセメントとして利用される.日本では石灰資源の保護,廃棄物の有効利用などの観点からスラグセメントの普及が望まれる.ヨーロッパでは高炉セメントが普及し,国によってはポルトランドセメントにスラグを一定量配合することが許され,20% 以下の配合は性質にほとんど影響しないことが知られている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

百科事典マイペディア 「スラグセメント」の意味・わかりやすい解説

スラグセメント

鉱滓(こうさい)セメントともいう。水砕スラグを主体としたセメント。石灰スラグセメントセッコウスラグセメントがある。前者スラグに20〜30%の消石灰と少量の焼きセッコウ硫酸ナトリウムを加えたもの,後者はスラグに約10%のセッコウと少量のポルトランドセメントないしは消石灰を加えたものである。海水工事や地下工事に適する。
→関連項目セメント

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のスラグセメントの言及

【セメント】より

…ダムなどの大塊コンクリート,一般土木建築工事に使われる。スラグセメントslag cement潜在水硬性をもった水砕スラグを用いたセメントで,高炉セメント以外のもの。高硫酸塩スラグセメントとも呼ぶ。…

※「スラグセメント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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