日本大百科全書(ニッポニカ) 「スーザニー」の意味・わかりやすい解説 スーザニーすーざにーMuammad b. ‘Alī Sūzanī(?―1173) ペルシアの詩人。サマルカンドに生まれる。ブハラで学んだ。主として郷里で過ごし、生計のためカラ・ハン朝やセルジューク朝の王に頌詩(しょうし)を捧(ささ)げた。スーザニーの特色は風刺詩にあり、ペルシア文学史上この分野における偉大な先駆者と評される。『スーザニー詩集』の巻頭には風刺詩が収められ、その面目がうかがわれる。晩年には自らの毒舌、風刺を後悔する詩もつくった。[黒柳恒男] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スーザニー」の意味・わかりやすい解説 スーザニーSūzanī, Muḥammad bin `Alī [生]? サマルカンド[没]1166ペルシアの詩人。ブハラで教育を受けたのち,生涯を主として郷里で過した。ペルシア文学史上,風刺詩のすぐれた開拓者として知られる。作品『スーザニー詩集』 Dīwān-e Sūzanīはカシーダ詩形による風刺詩が主体をなしている。すぐれた学識をもつ現実主義的な詩人であったが,晩年には毒舌,風刺を悔む詩もつくった。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報