デジタル大辞泉
「ずる」の意味・読み・例文・類語
ず・る
[動ラ五(四)]
1 滑って移動する。また、ゆるんで下がる。「積み荷が少し―・ってしまう」「ズボンが―・ってこまる」
2 いざり動く。「ひざで―・る」
3 基準となるところから少しはずれる。
「一つぐらいきっと、かんどころが―・った」〈宮本・伸子〉
4 引きずる。「足を―・って歩く」
[動ラ下二]「ずれる」の文語形。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ず・る
[1] 〘自ラ五(四)〙
①
(イ) 物が、ある姿勢や状態を保ったまま、ほかの物に沿って少し移動する。また、そうして本来あるべき位置からはずれる。ずれる。
※
浄瑠璃・仏御前扇車(1722)一「こりゃこりゃやっと首引抜き、一つでは片荷づる、ま一つ二つと追廻せば」
(ロ) 膝をついたままで移動する。すり動く。
※
蓼喰ふ虫(1928‐29)〈
谷崎潤一郎〉一「畳の上を膝でずってゐる裾さばきの袘
(ふき)の下から」
② 基準となるものとのあいだに、一定のへだたりやわずかなくいちがいを生じる。ぴったりと合わなくなる。ずれる。
※
業苦(1928)〈
嘉村礒多〉「この張り切った音に、彼女の絃は妙にずった音を出してぴったり来ない」
[2] 〘他ラ五(四)〙 ひきずる。また、こすりつける。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報