ずれる(読み)ズレル

デジタル大辞泉 「ずれる」の意味・読み・例文・類語

ず・れる

[動ラ下一][文]ず・る[ラ下二]
元あったところから、少しすべり動いて移る。あるべき位置から少し動いたり、基準の位置に合わない状態になる。「背骨が―・れる」「印刷が―・れる」
標準や基準から少しはずれる。また、考え方などに隔たりができて食い違う。「雨で開始時間が―・れる」「ピントの―・れた発言」「時代感覚が―・れている」
[類語](2変則的変則変格破格イレギュラー異例珍しい異常特異異状非常別条異様奇警法外理不尽非理不条理不合理非合理れる外れる脱線狂い踏み外す逸脱ずれ型破り例外例外的風変わり格外

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精選版 日本国語大辞典 「ずれる」の意味・読み・例文・類語

ず・れる

  1. 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ず・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙
  2. 物が、ある姿勢や状態を保ったまま、ほかの物に沿って少し移動する。また、そうして本来あるべき位置からはずれる。ずる。
    1. [初出の実例]「藤尾の立つ時に、絹障(ざはり)のしなやかに、布団が擦(ズ)れて、隠したものが出掛ったのかも知れぬ」(出典虞美人草(1907)〈夏目漱石〉二)
  3. 予定や計画などが、内容はそのままで、他の日時にうつる。ずれこむ。
    1. [初出の実例]「人員整理と同時に併行してやられるはずの失業対策がズレて、今日なお手遅れになっているのと同様に」(出典:第2ブラリひょうたん(1950)〈高田保〉安上り)
  4. 基準となるものとのあいだに、一定のへだたりやわずかなくいちがいを生じる。また、適正な範囲からはずれる。
    1. [初出の実例]「渦中にありながら、味方の策戦からすらずれて終ふ、天衣無縫なファブリスの希求が浮びあがる」(出典:スタンダールの小説主張(1943)〈大井広介〉)

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