ソチカルコの古代遺跡地帯(読み)ソチカルコのこだいいせきちたい

世界遺産詳解 の解説

ソチカルコのこだいいせきちたい【ソチカルコの古代遺跡地帯】

1999年に登録されたメキシコの世界遺産(文化遺産)で、モレロス州の州都クエルナバカ近郊にある都市遺跡ソチカルコは、650~900年頃、テオティワカンなどが衰退した後に、トルテカ文明の政治、宗教、商業の中心地として繁栄した。遺跡からは、ピラミッド型神殿邸宅などの建物跡、石碑などが発掘されている。トルテカ人は龍に似た羽毛のある蛇(ケツァルコアトル)を水と農耕の神として崇めたことから、神殿の壁面には、ケツァルコアトルがのたうっている装飾が彫られている。遺構全体には、テオティワカンやマヤ文明、モンテ・アルバンなど、周辺文化の要素が混在しており、後のアステカ文明にも大きな影響を与えたとされる。そうした重要な文化遺産であることが評価され、世界遺産に登録された。◇英名はArchaeological Monuments Zone of Xochicalco

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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