ソーシア(読み)そーしあ(その他表記)Michael Lorri Scioscia

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソーシア」の意味・わかりやすい解説

ソーシア
そーしあ
Michael Lorri Scioscia
(1958― )

アメリカのプロ野球選手(右投左打)、監督。大リーグ(メジャー・リーグ)のロサンゼルス・ドジャース捕手としてプレー。2000年からはアナハイム・エンゼルス(現ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム)で監督として采配(さいはい)を振るう。現役時代は走者を巧みにブロックする好捕手として知られた。エンゼルスの監督としては、2002年に球団創設42年目にして初のワールド・シリーズ優勝をもたらした。

 11月27日、ペンシルベニア州アッパー・ダービーで生まれる。ペンシルベニア州立大から1976年、ドラフト1巡目(全体19番目)指名でドジャース入団。4年間、マイナー・リーグで鍛えられた後、1980年のシーズン途中で大リーグに昇格した。以降、ドジャースの正捕手として本塁を守り続け、1981年と88年の2回チームをワールド・シリーズ優勝に導き、89年、90年にはオールスター・ゲームにも出場した。打撃タイトルやゴールドグラブ賞の獲得はないが、捕手としての安定した守備技術、投手から信頼を寄せられる人柄で、チームの精神的な柱として重要な存在となった。1992年限りでサンディエゴ・パドレスに移籍したが、93年は故障で1試合も出場できず、解雇となった。1994年はテキサス・レンジャーズのマイナー球団で再起を目ざしたが故障は克服できず、1試合に出ただけで引退した。1995年からはドジャースの球団組織で働き、99年にはAAA級の監督を務めていたが、2000年からエンゼルスの監督に就任。2002年には球団史上初のワールド・シリーズ進出を果たすとともに、サンフランシスコ・ジャイアンツと最終第7戦まで戦った末に勝ち、最優秀監督賞にも選ばれた。2004年、05年にも連続して地区優勝を果たし、現代の名将の一人にあげられている。

[山下 健]

2006年以降

2006年以降も監督としてエンゼルスを率い、06年はアメリカン・リーグ西地区2位、07年には自身3回目の地区優勝を果たした。

 選手としての13年間の通算成績は、出場試合1441、安打1131、打率2割5分9厘、本塁打68、打点446。監督としての2007年までの通算成績は、703勝593敗、ワールド・シリーズ優勝1回、最優秀監督賞1回。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android