タイワンスギ(読み)たいわんすぎ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タイワンスギ」の意味・わかりやすい解説

タイワンスギ
たいわんすぎ / 台湾杉
[学] Taiwania cryptomerioides Hayata

スギ科(分子系統に基づく分類:ヒノキ科)の常緑針葉樹。大きいものは高さ50メートル、径2.5メートル。樹皮茶褐色、繊維状にはげる。小枝の先は下垂する。葉は針状で幼木では長く、老樹では短く、まばらにつき、鋭くとがる。雌雄同株球果卵形または球形で長さ1~1.5センチメートル、ツガに似る。種子には翼がある。台湾特産のスギで、日本では暖地にまれに植栽される。材は建築、器具などに利用する。

[林 弥栄 2018年6月19日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タイワンスギ」の意味・わかりやすい解説

タイワンスギ(台湾杉)
タイワンスギ
Taiwania cryptomerioides; Formosan cypress

スギ科の常緑高木で,1属1種。幹は高さ 50m,直径 2.5mに達し,直立し枝下は高く,枝は広く開く。樹皮は茶褐色で繊維状にはげる。葉は短くとがり長さ5~15mmの針状で,4本の稜がある。球果は頂生し,卵形または球形で長さ 10~15mmぐらいになる。 1904年に台湾の玉山 (3997m) で発見され,その後中国雲南省でも見つかった。

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