チェルニヒウ(読み)ちぇるにひう(英語表記)Чернiгiв/Chernihiv

デジタル大辞泉 「チェルニヒウ」の意味・読み・例文・類語

チェルニヒウ(Chernihiv/Чернігів)

ウクライナ北部、チェルニヒウ州都市。同州の州都ドニプロ川の支流デスナ川沿いにあり、首都キーウ北東約130キロメートル、チョルノービリ原子力発電所の東約75キロメートルに位置する。9世紀以来の歴史をもつ古都として知られ、キーウ大公国時代(11~13世紀)とザポロージエコサックの時代(17~18世紀)に築かれた大聖堂修道院などの歴史的建造物が数多く残る。ロシア語名チェルニゴフ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チェルニヒウ」の意味・わかりやすい解説

チェルニヒウ
ちぇるにひう
Чернiгiв/Chernihiv

ウクライナ北部、チェルニヒウ州の州都。ロシア語ではチェルニゴフ。人口30万5000(2001)、28万3579(2018推計)。キーウの北東約130キロメートル、ドニプロ(ドニエプル)川支流デスナ川右岸に位置する。1986年に大事故を起こしたチェルノブイリ(現、チョルノービリ)の原子力発電所からは東に約75キロメートル離れている。市街は段丘と丘陵上にあり、河岸に港がある。古くから軽工業が盛んで、毛織合成繊維などの織物、既製服、楽器(「ウクライナ」印のピアノなど)の工場がある。キーウ工業大学の分校、教育研究施設、歴史・民俗装飾博物館、ウクライナ民族文学者のコチュビンスキー記念館などが置かれている。ウクライナの古都で9世紀から知られ、スパソ・プレオブラジェンスキー大聖堂(11~12世紀建立)、ウスペンスキー聖堂、ボリソグレプスキー聖堂(ともに12世紀建立)、トロイツキー修道院(17~18世紀建立)などの歴史的建造物が残る。

渡辺一夫

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チェルニヒウ」の意味・わかりやすい解説

チェルニヒウ
Chernihiv

ウクライナ北部,チェルニヒウ州の州都。ロシア語名チェルニゴフ Chernigov。デスナ川下流部,首都キーウキエフ)の北北東約 130kmに位置する。907年より記録に現れるキエフ公国キエフ・ルーシ)の古都で,1036年には現在も残る変容大聖堂Transfiguration Cathedralが建設された。1239~40年のモンゴルの侵略以降衰え,近代まで地方の小都市にとどまった。その後,鉄道交通の要地として発展,ピアノ,合成繊維,皮革,食品加工,木材加工などの工業が発達した。教員養成機関やキーウ工科大学の分校がある。人口 30万497(2005推計)。

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