知恵蔵 の解説
チャイコフスキー国際コンクール
1958年に、バイオリンとピアノのコンクールとして始まり、第2回(62年)のときにチェロ部門、第3回(66年)のときに声楽部門、第9回(90年)のときにバイオリン製作者部門が、新たに設けられた。
過去の受賞者には、ヴァン・クライバーン(ピアノ部門)、ウラディミール・アシュケナージ(ピアノ部門)などがいる。日本人では、バイオリン部門で90年(第9回)に諏訪内晶子、2007年(第13回)に神尾真由子、声楽部門(女声)で1998年(第11回)に佐藤美枝子、ピアノ部門で2002年(第12回)に上原彩子が優勝している。また、07年の第13回では、バイオリン製作者部門で菊田浩が優勝。2位に高橋明、4位に天野年員と上位を日本人が占めた。
審査は、著名なロシア人音楽家、音楽教授、音楽監督、過去のコンクール入賞者らによる国際審査員団によってなされる。当初は申込者全員が出場できたが、02年(第12回)の開催から、事前にビデオ審査が行われることになった。事前の審査を通過してコンクールに参加できるのは、声楽部門が80名、他の各部門は60名。ただし、指定の国際コンクールにおいて1位入賞の経験がある人は、事前審査なしで参加資格が与えられる。
(富岡亜紀子 ライター / 2009年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報