チャンディーガル(その他表記)Chandīgarh

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チャンディーガル」の意味・わかりやすい解説

チャンディーガル
Chandīgarh

インド北西部,パンジャブ州ハリヤナ州州境に位置する都市。両州共通の州都で,周辺を含めて連邦直轄地(面積 114km2。人口 105万4686〈2011〉)となっている。一寒村にすぎなかったが,1947年のインド独立後,パキスタンに帰属したラホールに代わりうる都市の建設が必要となり,インド政府の依頼によりル・コルビュジエが設計し,エドウィンマクスウェルフライらとともに 1950年代初頭に建設を開始,1960年代初期にほぼ完成した。典型的な計画都市で,住宅地域は道路や緑地帯によって約 1km2長方形に区切られ,中央に商店街があり,必要な公共施設が配置されている。北部に州議会,庁舎,集会場など,南東部に緑地帯を隔てて工場地域がある。北東方にはシバーリク山脈から流下する川を利用した人造のスクナ湖も完成。ヒマラヤを背景とした景観にも優れた美しい都市となっている。2016年,世界 7ヵ国 17件の建築物などで構成される「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献―」の一つとして世界遺産の文化遺産に登録された。人口 96万787(2011)。

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改訂新版 世界大百科事典 「チャンディーガル」の意味・わかりやすい解説

チャンディーガル
Chandīgarh

インド北西部の連邦直轄地で,パンジャーブ,ハリヤーナー両州の州都。人口80万8796(2001)。シワリク丘陵南麓の複合扇状地上にある。インドとパキスタンの分離独立(1947)により旧パンジャーブ州の州都ラホールはパキスタン領となり,それにかわる新州都として建設された。1952年ル・コルビュジエの第1期計画の設計案が決定し,人工湖のほか29の長方形セクター(住区)からなる人口15万人の都市建設を目ざした。北東端の高所に官庁街カピトル,北西にパンジャーブ大学,南東に工業地区,中央に中央商業区を配し,おのおの都市の頭,手と足,心臓にあたるという有機体的な都市として構想された。これら以外のセクターは住居地区を基本とし,人車分離の道路体系をもち,日常生活を各セクター内で完結しうる諸生活関連施設と公園緑地をもつ。後者は都市の肺にあたるとされる。第2期計画では,南方に17セクターの拡張を予定し,目下建設が進められている。
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百科事典マイペディア 「チャンディーガル」の意味・わかりやすい解説

チャンディーガル

インドのパンジャーブ州とハリヤーナー州の州都で,連邦政府の直轄領。1950年近代的都市計画に基づき建設が始まり,ル・コルビュジエ指導の下に,有機的に構成された都市景観をもつ。1970年パンジーャブ州帰属が決定した。102万6000人(2011)。
→関連項目パンジャーブ

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