チューリングテスト(読み)ちゅーりんぐてすと(その他表記)Turing test

デジタル大辞泉 「チューリングテスト」の意味・読み・例文・類語

チューリング‐テスト(Turing test)

コンピューター知能をもつかどうかを判定するテスト。1950年に英国の数学者A=M=チューリング考案人間および人間を模倣するコンピューターに対し、ディスプレーキーボードを介してさまざまな質問をし、その返答様子から、どちらが人間でどちらがコンピューターか区別ができないようであればコンピューターが知能をもつとみなすというもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チューリングテスト」の意味・わかりやすい解説

チューリングテスト
ちゅーりんぐてすと
Turing test

コンピュータが登場してまもないころ、多くの人が機械が知能をもつことはありえないと考えていた。これに反論するためにイギリスの数学者チューリングが提案した思考実験がこれである。

 その実験では、まずテレタイプを2台用意する。1台はほかのテレタイプにつながっており、ほかの人間が座っている。もう1台はコンピュータに接続されていて、このコンピュータのプログラムは人間の反応をシミュレートするようにできている。そして、この2台のテレタイプのうち、どちらが人間でどちらがコンピュータかわからなければ、このコンピュータプログラムは知能をもっているとしてよいというものである。知能の有無をその表面的動作だけで判断しようとする立場である。

 チューリングテストでは人間はどんな質問をしてもよい。詩をつくらせてもよいし、文学作品の感想を聞いてもよい。プログラムのほうも、人間をまねるためにあらゆる努力をする。たとえば計算問題に関しては、時間をかけたり、ときどき計算を間違えたりするわけである。

 ありとあらゆることが可能であるが、テレタイプの交信に限定されているところがみそである。そうでなければ身体的な見かけや動き方で、どちらが人間か、すぐにわかってしまうからである。

[中島秀之 2019年8月20日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チューリングテスト」の意味・わかりやすい解説

チューリングテスト

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