チロシナーゼ(英語表記)tyrosinase

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チロシナーゼ」の意味・わかりやすい解説

チロシナーゼ
tyrosinase

モノフェノールオキシダーゼ,フェノラーゼともいう。チロシン酸化酵素。フェノール→カテコール→ο-キノンの反応を触媒する。基質酸化の際に消費される酸素量とか,酸化の結果生じたキノン量を測定して活性を決める。ジャガイモリンゴなどの果実きのこなどや動物のメラニン細胞などに含まれる。生体内ではチロシンを酸化して,最終的にメラニンをつくる働きをしている。なお,遺伝病として,チロシンの分解経路における酵素の欠損によって起きる,チロシン血症アルカプトン尿症がある。

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