デジタル大辞泉 「ディラックの空孔理論」の意味・読み・例文・類語 ディラック‐の‐くうこうりろん【ディラックの空孔理論】 ディラックの方程式で、電子のエネルギーが負になる解から導かれた理論。負のエネルギー状態は電子に占められて真空をつくっているが、真空から一つの電子が正のエネルギーに励起されると、電子のもとの位置に孔あながあき、その孔は電子の反粒子(陽電子)のような動きをするというもの。現在ではこの理論は真空の分極などの困難な問題が生じるため、場の量子論によって定式化することが主流となっている。また、ファインマンによれば、反粒子は時間を逆に進む粒子と解釈される。空孔理論。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by