コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

分極 ぶんきょくpolarization

翻訳|polarization

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

分極
ぶんきょく
polarization

誘電体 (あるいは磁性体) が電場 (磁場) に置かれたときの双極子モーメントが変化した状態や単位体積あたりの変化量。偏極ともいう。電気の場合を電気分極磁気の場合を磁化という。電気分極には変位分極と配向分極の2通りがある。変位分極では分子や原子の電荷が力を受けて平衡位置からわずかに変位する。配向分極では無秩序に分布している永久双極子をもつ分子が電場によりその方向に配列する。いずれの場合でも誘電体の不連続面には分極電荷が現れる。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

デジタル大辞泉の解説

ぶん‐きょく【分極】

電界磁界内に置かれた物質に、正・負の電荷が現れたり、磁極を生じたりする現象。電気の場合は電気分極、磁気の場合は磁化という。
電池内で発生した水素ガスが電極に付着するなどして反対方向の起電力を生じる現象。

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

百科事典マイペディアの解説

分極【ぶんきょく】

(1)原子,分子,イオンを電場内におくと一時的に電荷分布に変化を生じ,双極子モーメントを生じる現象(誘電分極)。(2)電解分極。電気分解,電池の充電・放電に際し,陽極および陰極付近の溶液中のイオン濃度の増大,電極表面への電解生成物質の集積などが原因となって静止電位からのずれが生ずる現象。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ぶんきょく【分極 polarization】

誘電体を電場の中においたとき,または磁性体を磁場の中においたとき,前者では正,負の極に,後者ではN,Sの極に分かれる現象をいい,誘電体の場合は電気分極,磁性体の場合は磁化と呼ばれる。強誘電体では自発分極をもつ分域に,強磁性体では自発磁化をもつ磁区に分かれており,結晶全体としては,電気分極が部分的に打ち消されたり,磁化がほとんど完全に打ち消されたりしている。このような強誘電体や強磁性体に電場,または磁場を印加し,その方向を反転させると,前者では分域壁が,後者では磁壁が移動し,結晶全体としての分極や磁化が反転する。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

ぶんきょく【分極】

一般に、電荷または磁荷の分布が変化して、電気双極子モーメントまたは磁気双極子モーメントが生じること。また、その単位体積当たりの双極子モーメントの大きさ。電界中に置かれた誘電体に電気双極子モーメントが生じる現象は電気分極・誘電分極あるいは単に分極と呼ばれ、磁界中に置かれた磁性体に磁気双極子モーメントが生じる現象は、特に磁気分極あるいは磁化と呼ばれる。 → 双極子モーメント磁気モーメント
分子中の二原子間の結合または分子全体に電荷の分布の偏りがあって、電気双極子モーメントをもっていること。
電気分解や電池の反応で、電流が流れているときの電極電位が、電流の流れていないときの電位(平衡電位)と異なる値になること。電気化学的分極。
〘生〙 細胞膜のイオンの選択透過性により、その外側が正、内側が負に帯電して電位差が生じていること。 → 膜電位

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

分極
ぶんきょく

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の分極の言及

【核整列】より

…量子化軸zへのスピンの斜影がすべて等しくは占められていないことに相当する。z軸に対してスピンの向きが平行あるいは反平行にかたよっているとき,その整列を偏極またはポラリゼーションpolarizationと呼び,z方向と-z方向には等しいが,x,y方向には異なる分布をもつ整列をアラインメントalignmentと呼ぶ。核整列を起こさせるには大別して,(1)核磁気モーメントに核外から磁場をかけ,ゼーマン効果などを起こさせたうえで低温にし,熱平衡状態を実現させることによる方法,(2)ある核子と電子の系に過渡的に整列の現れるのを利用する方法,(3)低温で電子スピンを整列させ,核スピンと電子スピンの相互作用を利用し,両者に同時反転を起こさせ,これによって非平衡状態として整列を実現するダイナミックポラリゼーションの方法,(4)核反応の残留核による方法などがある。…

【偏波】より

…平面電磁波における電界の振動様態の分類の一つで,電界の振動方向に関するもの。光の場合には偏光という。平面電磁波では,電界は電波の進行方向と垂直な平面内で振動している。この振動方向がつねに同一方向を向いているとき,直線偏波という。電界が同じ大きさで,その方向が上記平面内で回転するとき,円偏波という。電界の大きさが変化しながら,その方向が回転するとき,楕円偏波という。地表近くを伝搬する直線偏波の電磁波においては,とくにその電界の振動方向が地表に水平のときに水平偏波,地表に垂直のとき垂直偏波と呼ぶ。…

※「分極」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

分極の関連キーワードクラウジウス‐モソッティ‐ローレンツ‐ローレンツの式ゴールトシュミットの法則デバイの式(電気分極)ノイゲバウアー効果電界効果(生理学)ポラリゼーションファヤンスの規則動的指数(効果)ピエゾ磁気効果ローランド効果磁気誘電効果自発電気分極電池活物質電気感受率イオン分極焦電効果ピロ電気発火指数電媒余効電子分極

今日のキーワード

吝か

[形動][文][ナリ]1 (「…にやぶさかでない」の形で)…する努力を惜しまない。喜んで…する。「協力するに吝かではない」2 思い切りの悪いさま。「民衆も天才を認めることに―であるとは信じ難い」〈芥川...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

分極の関連情報