トロナ(その他表記)trona

デジタル大辞泉 「トロナ」の意味・読み・例文・類語

トロナ(trona)

セスキ炭酸ナトリウムからなる天然炭酸塩鉱物。アメリカアフリカ塩湖や干上がった湖に産出する。トロナ鉱石重炭酸ソーダ石

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トロナ」の意味・わかりやすい解説

トロナ
trona

天然ソーダの一つ。重曹石,重炭酸ソーダ石ともいう。 Na3H(CO3)2・2H2O 。単斜晶系比重 2.11~2.14,硬度 2.5~3。古代エジプトにおいて用いられた最古のソーダである。エジプトのほか,ハンガリー,アフリカ,アメリカ (ネバダ州) に多く産する。白ないし灰色または黄色でガラス光沢のある結晶。柱状,塊状あるいは繊維状で産する。塩湖畔の泥中に産し,また岩石上の皮殻あるいは塊状層として産出する。石鹸,ガラスなどソーダ工業の重要な天然原料。トロナはスウェーデン語で天然炭酸ソーダ (Natron) の意味。

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世界大百科事典(旧版)内のトロナの言及

【天然ソーダ】より

…ケニア,アメリカの天然ソーダのみは工業的に利用されている。鉱床はトロナtronaと称し,成分はNa2CO3・NaHCO3・2H2O(セスキ炭酸ナトリウム)である。採掘,焙焼,水溶解,再結晶などの精製工程を施して,炭酸ナトリウムを製造する。…

※「トロナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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