山川 世界史小辞典 改訂新版 「トーリ党」の解説
トーリ党(トーリとう)
Tory
イギリスの保守党の前身。1670年代末期に王弟ジェームズ(のちのジェームズ2世)を王位継承から排除する法案に反対する人たちを,「アイルランドのならず者」を意味するあだ名で呼んだのが名称の起源。ホイッグ党に対して,国王,国教会,地主の利害を代弁して支持を受けた。名誉革命後ジャコバイトと混同されて勢力を減らしたが,フランス革命期にピット(小)の指導下にイギリスの国益を守った。自由主義の台頭するなかで改革に反対する反動的な姿勢をとったこともあったが,第1次の選挙法改正後の1830年代に保守党へと脱皮した。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報