化学辞典 第2版 「ドデカン」の解説
ドデカン
ドデカン
dodecane
C12H26(170.34).CH3(CH2)10CH3.脂肪族飽和炭化水素(パラフィン族)の一つ.炭素数12のパラフィンには,現在までに物理定数の知られている構造異性体が355存在する.これらの異性体の総称として用いられる場合もあるが,このうち直鎖状のものをとくにドデカンといい,正ドデカンあるいはn-ドデカンとよばれることも多い.原油中に含まれる.製法は,ドデカン酸をヨウ化水素酸とリンとともに加熱する方法と,灯油留分から分留する方法とがある.無色の液体.融点-9.59 ℃,沸点216.28 ℃.0.74516.1.41949.エタノール,アセトン,エーテルに可溶,水に不溶.溶剤および有機合成原料として用いられる.[CAS 112-40-3]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報