個人が仲介業者にかわってインターネットで商品を販売する、通信販売の仕組みの一つ。略してDS商法という。仲介業者は、商品をウェブサイトで販売する個人会員を募り、登録した会員に対しメーカーや卸問屋などが在庫している商品の情報を提供する。会員はその在庫から気に入った商品を選び、自分が運営するウェブサイトやオンラインショップに商品情報を掲載し販売する。仲介業者がオンラインショップの基盤を提供している場合もある。実際に掲載商品が売れたときは、販売者が購入者の情報を仲介業者に連絡し、仲介業者が商品を発送する仕組みとなっている。販売価格は、卸値にあたる仲介業者の設定価格を参考に会員が自分で決定し、商品が売れれば差額が利益になる。代金回収は会員が行うが、仲介業者が代行する場合もある。会員は現物の商品を在庫せずにオンラインショップを運営することができ、仲介業者は、複数の会員によってインターネット上に多くの販路を展開できるという利点がある。
ただし、仲介業者のなかには悪質な業者も存在し、トラブルが発生する場合もある。たとえば仲介業者から高額の契約料やホームページ制作代行費を請求されたり、販売した商品が発送されないなどのトラブルが起きており、DS商法の販売サイトが閉鎖されるケースが起こっている。
[編集部]
(斎藤幾郎 ライター / 2009年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
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