ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニケフォルス2世」の意味・わかりやすい解説
ニケフォルス2世
ニケフォルスにせい
Nicephorus II Phocas
[没]969.12.10/11. コンスタンチノープル
ビザンチン皇帝 (在位 963~969) 。小アジアの軍人貴族の出身。コンスタンチヌス7世のときに台頭。ロマヌス2世時代にクレタを占領 (961) 。ロマヌスは2児が幼少なので死後の軍事指揮権を彼に委任。帝の死後,残された皇妃テオファノと結婚し,幼い2児と並んで皇帝となり実権を握る。アラビア人に対し積極的に攻撃に出てキプロス島 (965) ,アンチオキア (969) などを再び帝国領とし,小アジアにおける帝国の権威を高めた。内政的には大土地所有層優遇策をとり国内の封建化を間接的に推進することとなった。妻のテオファノと共謀したヨハネス・チミスケス (のちのヨハネス1世) により寝室で暗殺された。
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