にゅうめん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「にゅうめん」の意味・わかりやすい解説

にゅうめん

奈良県郷土料理大和(やまと)地方(奈良県)は手延べそうめん発祥地といわれる。そうめんは冷やしそうめんが一般的であるが、この地方では晩秋ころから温かく煮たそうめんをつくる。これが「にゅうめん」で、入麺煮麺の字があてられる。シイタケナス、干しえび、湯葉、青菜などを薄味に煮ておき、ゆでたそうめんにのせて、つゆを張りさっと煮立ててつくる。大和地方では、煮た材料とつゆを冷やしておき、冷たいそうめんにかける食べ方が古くからあり、にゅうめんはこれをそっくり温かくしたものである。熊本県の南関(なんかん)そうめん、徳島県の半田そうめんなども、冬にはにゅうめんにして食べることが多い。

[堤 方子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む