日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハウアー」の意味・わかりやすい解説 ハウアーはうあーJosef Matthias Hauer(1883―1959) オーストリアの作曲家、音楽理論家。1919年、十二音技法を「発見」して以来、この技法に基づく数多くの作品、『ヘルダーリン歌曲集』、ピアノ曲『ラビリントス舞曲』などを残した。シェーンベルクが十二音技法を初めて用いるのは23年であるが、両者の技法には大きな違いがある。ハウアーは徹底して音楽の形式性を追究したのに対し、シェーンベルクは表現性、情緒性を重んじた。ハウアーの技法は、弟子以外に継承されなかったが、近年ようやく再評価の気運が高まっている。[細川周平] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者) 「ハウアー」の解説 ハウアー オーストリアの独学の作曲家。十二音技法へのこだわりが強い。シェーンベルクが主催する「私的演奏協会」でハウアーの作品を紹介したが、ハウアーが我こそ十二音技法の創始者と主張したため、その人間関係はこじれ ...続き 出典 (社)全日本ピアノ指導者協会ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者)について 情報
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハウアー」の意味・わかりやすい解説 ハウアーHauer, Josef Matthias [生]1883.3.19. ウィーナーノイシュタット[没]1959.9.22. ウィーンオーストリアの作曲家。小学校教師であったが,独学で音楽を学び,ウィーン高等学校の国家試験に合格。無調音楽理論を研究し,A.シェーンベルク以前に独特なトローペと呼ばれる2配列の6音の結合による 12音階理論を発表した。作品にはオペラ『サランボー』 (1930) ,『ヘルダーリーン歌曲集』など。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報