ハルジオン(読み)ハルジオン(その他表記)Erigeron philadelphicus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハルジオン」の意味・わかりやすい解説

ハルジオン(春紫苑)
ハルジオン
Erigeron philadelphicus

キク科越年草で,北アメリカ原産。昭和に入ってから東京付近を中心に帰化して雑草となり,現在は関東平野をはじめ各地の都会地周辺にみられる。東京都内では同じ帰化植物侵入の歴史の古いヒメジョオン (姫女苑)よりも優勢で,このハルジオンのほうが普通にみられるようになった。ロゼットをなして越冬し,春に高さ 10~30cmの茎を伸ばす。茎葉はへら形で茎部が耳のようになる特徴がある。花期は4~5月でヒメジョオンよりもかなり早く,またつぼみのときに首が曲って下向きになっていることと,舌状花淡紅色を帯びる点もヒメジョオンとは異なる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語 姫女苑

百科事典マイペディア 「ハルジオン」の意味・わかりやすい解説

ハルジオン

ハルジョオンとも。キク科の多年草。北米原産の帰化植物で,大正年間に渡来路傍空地にはえる。茎は高さ30〜100cmでやわらかく,4〜6月黄色の筒状花白色の舌状花からなる径2〜2.5cmの頭花を散房状に開く。全体にヒメジョオンによく似るが,茎は中空で,葉の基部は茎を抱き,つぼみはうなだれ,舌状花は紅色を帯びる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のハルジオンの言及

【ヒメジョオン(姫女菀)】より

…舌状小花の冠毛は筒状小花の冠毛に比べて短い。花期が4~7月とヒメジョオンより早いハルジオン(春紫菀)Erigeron philadelphicus L.(イラスト)も北アメリカ原産の帰化植物である。全体にヒメジョオンに似ているが,茎は中空で,茎葉は茎を抱いており,頭花は開花前にうなだれているなどで区別できる。…

※「ハルジオン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む