バトーニ

百科事典マイペディア 「バトーニ」の意味・わかりやすい解説

バトーニ

イタリア新古典主義画家ルッカ生れ。ローマに出てセバスティアーノ・コンカ〔1680-1764〕に学ぶが,ロココ的な装飾性に満足できず,ラファエロなどを研究して古典主義を加味した。教皇皇帝貴族肖像画のほか,宗教画や神話画もある。代表作は《諸芸術のアレゴリー》(1740年,フランクフルト,シュラーデル美術研究所蔵),《教皇ピウス6世の肖像》(1775年―1776年,バチカン絵画館蔵)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バトーニ」の意味・わかりやすい解説

バトーニ
Batoni, Pompeo Girolamo

[生]1708.1.25. ルッカ
[没]1787.2.4. ローマ
イタリアの画家。 1728年ローマに出て,ラファエロの作品や古代彫刻を学び,ローマ・バロックの伝統のなかで新古典主義 (→新古典主義美術 ) への道を開拓。とりわけ数多くの肖像画で名声を得た。主要作品『凱旋するベネチア』 (1737,ローリー,南カロライナ美術館) ,『魔術師シモンの没落』 (61,ローマ,サンタ・マリア・デリ・アンジェリ聖堂) ,『ヨセフ2世とレオポルドの肖像』 (69,ウィーン,王室美術館) など。

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