山川 世界史小辞典 改訂新版 「パン・スラヴ主義」の解説
パン・スラヴ主義(パン・スラヴしゅぎ)
Pan-Slavism
すべてのスラヴ民族の統一と連合をめざす思想と運動。19世紀の初めにスロヴァキアの詩人ヤン・コラールが唱え始めたという。1848年の革命に際しては,スラヴ民族会議がプラハで開かれた。だが,クリミア戦争後,ロシアの主導のもとに置かれ,パン・ゲルマン主義に対抗するものとなり,そのような動きを嫌ったネオ・スラヴ主義も20世紀初頭には現れた。第二次世界大戦後はソ連と東欧諸国を結びつけるイデオロギーとしても機能した。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報