パントテン酸製剤(読み)パントテンサンセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「パントテン酸製剤」の解説

パントテン酸製剤

製品名
《パンテチン製剤》
パルトックス(鶴原製薬)
パンテチン(小林化工、シオエ製薬、武田テバ薬品、武田テバファーマ、武田薬品工業、日医工、日本新薬、日本ジェネリック、陽進堂)
パントシン(アルフレッサファーマ)
《パントテン酸カルシウム製剤》
パントテン酸カルシウム(丸石製薬)
《複合パントテン酸製剤》
デルパント(陽進堂)

 ビタミン剤の一種で、血液中のLDLコレステロール・トリグリセリドを低下させる作用、コレステロールの血管壁への沈着を抑える作用、血液が固まるのを防止する作用、脂質の代謝異常を改善する作用があります。


 パントテン酸欠乏症の予防と治療、脂質代謝障害高LDLコレステロール血症の治療、ストレプトマイシンカナマイシンによる副作用の予防と治療、湿疹しっしん血液疾患の際の血小板数の異常と出血傾向の改善などに使います。


 また、パンテチン製剤は、腸のはたらきを促進する作用があり、弛緩性便秘しかんせいべんぴなどの治療に、下剤として用いられます。


 パンコール・ビタミンB2・B6・ニコチン酸アミド配合剤は、湿疹皮膚炎の治療に用いられます。


 嘔吐、腹部膨満感、下痢軟便などの胃腸症状がおこるほかには、とくに重大な副作用はありません。


①いろいろな剤型があり、食後服用原則です。パンテチン製剤は、長期使用の必要がある薬です。


 1日の服用回数と服用する時間・1回の服用量については医師指示をきちんと守り、かってに中止したり、減量・増量しないでください。


②あらかじめ問診の際に、持病・アレルギーなどの体質・現在使用中の薬の有無を医師に報告するとともに、使用前に薬の効果と副作用について医師・薬剤師からよく説明を聞き、注意事項をきちんと守ってください。


③この薬を使用中にほかの薬を使用する必要が生じたときは、あらかじめ医師に相談してください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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