ひいひいたもれ(読み)ヒイヒイタモレ

デジタル大辞泉 「ひいひいたもれ」の意味・読み・例文・類語

ひいひい‐たもれ

《「火い火いたもれ、火はない火はない」と唱える子供の遊びから》子供っぽさを残している女。小娘
「―の新造子しんぞっこもあらあな」〈滑・浮世床・初〉

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精選版 日本国語大辞典 「ひいひいたもれ」の意味・読み・例文・類語

ひいひい‐たもれ

〘名〙 (「火をください」の意で、古く、火種を絶やして近隣にもらい歩く子どもの唱えたことばから)
① 「火い火いたもれ、火は無い火は無い」という幼児炉辺遊戯。また、そのとき唱えることば。
※俳諧・晴小袖(1672)夏「わらんべの蛍とるを見て 風の手に火い火いたもれとぶ蛍〈近文〉」
② (①を唱える年ごろの意から) 子どもっぽい女。まだ一人前に成熟していない女。幾分あざけっていうのに用いる。ねんねえ。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)三「まだおめへひいひいたもれだ物を」

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