ビタミンB12発酵(読み)ビタミンビーじゅうにはっこう(その他表記)vitamin B12 fermentation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビタミンB12発酵」の意味・わかりやすい解説

ビタミンB12発酵
ビタミンビーじゅうにはっこう
vitamin B12 fermentation

ビタミンB12は,生体高分子を除いた生体物質のなかで,分子量の大きな複雑な有機コバルト化合物で,構造が複雑なため化学合成がきわめて困難であり,もっぱら微生物を用いて発酵生産されている。生産法としては,糖質原料としてプロピオン酸菌 Propionibacterium shermanii を培養する方法と,ストレプトマイシン発酵副産物として得る方法とがある。菌体内ではアデノシンが配位したアデノシルコバラミン(補酵素B12)あるいはメチルコバラミン(メチルB12)として蓄積するが,培養液中にはそれらの分解物であるヒドロキソコバラミン(OH-B12)のかたちで存在する。培養物よりシアン化物(KCN)で抽出してシアノコバラミンとして単離することが多いが,アデノシルコバラミンとして製品も生産されている。メタン細菌にもかなり多量のビタミンB12が含まれている(→メタン発酵)。

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