20世紀西洋人名事典 「フィリップロートマール」の解説
フィリップ ロートマール
Philip Lotmar
1850 - 1922
スイスの労働法学者。
雇用契約、請負契約、代理契約を労働契約の概念に包摂し、体系的に考察。労働協約に関するこの「代理説」は、労働協約の当事者を個々の労働組合員であるとし、組合は組合員の代理人として協約を締結するにすぎないとする。そこから労働契約の「規範的効力」-労働協約に反する労働契約の定めを無効とし、協約の内容を部分的に契約内容とみなすという協約の効力―が導き出され、それがのちに協約理論の出発点となった。著書に「労働契約」(02〜08年)。労働協約に最初に法学的分析を加えた学者として有名である。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報