北アフリカ、リビア南西内陸部の地域。狭義にはセブハ・オアシスを中心とするオアシス群の呼称で、広義には1951年の独立後連邦制をとったとき、トリポリタニア、キレナイカとともに3州の一つであったフェザン州をさす。フェザン州の範囲は約900キロメートル四方で日本の2倍の広さがある。サハラ砂漠の一部で岩石砂漠の台地と砂砂漠の低地からなり、ワジ(涸(か)れ谷)が走る。降水量はきわめて少なく、夏の日中は40℃を超える高温となる。住民の大部分はアラブ人であるが遊牧民のトゥアレグ人もいる。生業はオアシス農業と遊牧である。ブラック、セブハ、ムルズクをそれぞれ含む東西方向の3列のオアシス群が中心にあり、古代から地中海とスーダン地帯を結ぶ重要な中継点として栄えた。第二次世界大戦後、石油開発の進展につれ海岸部へ人口が流出する一方、石油収入により農牧業の近代化や遊牧民の定着化も図られている。
[藤井宏志]
東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...
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