ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェルディナンド3世」の意味・わかりやすい解説
フェルディナンド3世[トスカナ大公]
フェルディナンドさんせい[トスカナたいこう]
Ferdinando III, Duca di Toscana
[没]1824.6.18. フィレンツェ
トスカナ大公 (在位 1790~1801,14~24) 。ハプスブルク=ロートリンゲン家出身。父レオポルトが 1790年オーストリア皇帝 (レオポルト2世 ) に即位した跡を継いで大公となった。啓蒙的諸改革の政策を継承したが,フランス革命軍の侵入に伴うナポレオン体制の確立により,1801年トスカナを没収され,代りに 05年ウュルツブルク大公国を与えられた。 14年ウィーン会議で旧領の再興が認められ,再びトスカナ大公となった。他のイタリア諸国では反動的な旧制復古がなされたのに対して,改革政策をとり,またオーストリアの影響からも自由で,神聖同盟に加わらなかった。
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