フルオレン(読み)ふるおれんでーたのーと

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フルオレン」の意味・わかりやすい解説

フルオレン(データノート)
ふるおれんでーたのーと

フルオレン
分子式C13H10
分子量166.2
融点116~117℃
沸点293~295℃

フルオレン
ふるおれん
fluorene

縮合芳香族化合物の一つ。強い紫色の蛍光を発する白色板状結晶。コールタール中に存在し、蒸留により分離、精製される。9位のメチレン基-CH2-は反応性が大きく、塩基の存在下、アルデヒド類やカルボン酸エステル類と縮合して、エチリデン誘導体や9位のケトン誘導体を生成する。染料、薬品合成の原料となるほか、酸化してフルオレノンを製造する。

[向井利夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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