ふるさと創生論(読み)ふるさとそうせいろん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ふるさと創生論」の意味・わかりやすい解説

ふるさと創生論
ふるさとそうせいろん

竹下元首相が 1987年の自民党総裁選挙出馬に際して掲げた政策構想の1つ。東京への一極集中型の国土づくりを改め,生活と活動の本拠となる「ふるさと創生」を実現することが必要だとし,住宅の充実,土地対策,多極分散型の国土づくりと日帰り可能な交通網の整備,一省一機関の地方分散や遷都,イベント開催,自然環境の保全などを提唱竹下内閣ではその一環として全国の市町村に一律1億円を交付し,その使途については自治体の創意にゆだねる施策がとられた。全国の約半数の自治体でふるさと事業が実施されたが,税の運用方法や事業内容に見直しを求める声が高く,99年以降1億円交付は廃止された。

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