最新 地学事典 の解説
プライミングレメディエーション
priming bioaugmentation
地質汚染現場において,汚染物質を浄化する方法の一つ。正式にはプライミングバイオオーグメンテーションという。バイオレメディエーションの一つの方法。バイオオーグメンテーションでは,分解能力の高い単一の微生物種を地上で培養し,汚染地質中に注入するため,環境が変わる地中での生存期間が短いことや,現地に生存していない微生物を環境中に放出させることでの社会的受容が得られにくいなどの欠点がある。プライミングは微生物を移植する環境に予め適応させることをいう。この方法では,分解能力がもともと高い,または汚染物質を添加することで人為的に分解能力が高められた微生物群集を含む土壌や水を混合することで,単一種よりも生存率が高く,他の有害物質も浄化でき,また現地の微生物を利用することで社会的受容を得やすいなどが期待されている。房総半島の茂原市の浅層地下水はメタン資化細菌が生息し発がん性のあるトリクロロエチレンの分解活性が非常に高い。これを房総半島内のトリクロロエチレンによる地質汚染現場において浄化に適用した例がある。参考文献:竹内美緒ほか(2006)地質汚染-医療地質-社会地質学会誌,2巻:98
執筆者:風岡 修
参照項目:バイオレメディエーション
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

