日本大百科全書(ニッポニカ) 「プレベザの戦い」の意味・わかりやすい解説
プレベザの戦い
ぷれべざのたたかい
1538年9月28日、アドリア海のプレベザ(プレベゼ)Preveza, Preveze沖で、オスマン帝国海軍とヨーロッパ連合艦隊との間で戦われた海戦。バルバロス・ハイレッディン提督により増強されたオスマン帝国海軍の勢力を地中海から一掃しようと、ドイツ皇帝、ローマ教皇、ベネチア共和国はアンドレア・ドリアを指揮者とする大艦隊を組織した。バルバロス・ハイレッディンは兵士2万、大砲166門、艦船120隻を率い、連合艦隊は約300隻の艦船と6万人の兵力、2500門の大砲を整えた。オスマン帝国軍は兵力こそ劣勢であったが優れた作戦により勝利を収めた。その結果、オスマン帝国は地中海の制海権を掌握し、以後18世紀末まで世界史上に大きな位置を占めた。
[永田真知子]