現代外国人名録2016 「ヘルタミュラー」の解説
ヘルタ ミュラー
Herta Müller
- 職業・肩書
- 作家
- 国籍
- ドイツ
- 生年月日
- 1953年8月17日
- 出生地
- ルーマニア・ニツキドルフ
- 学歴
- ティミショアラ大学(ドイツ文学,ルーマニア文学)卒
- 受賞
- ノーベル文学賞〔2009年〕,アスペクテ文学賞〔1984年〕,ブレーメン文学奨励賞〔1985年〕,リカルダ・フーフ賞〔1987年〕,クライスト賞〔1994年〕,ヨーロッパ文学賞〔1995年〕,国際IMPACダブリン文学賞〔1998年〕,フランツ・カフカ賞〔1999年〕,ベルリン文学賞〔2005年〕
- 経歴
- ルーマニア西部バナート地方に生まれ、“バナートのシュヴァーベン人”と称されるドイツ系少数民族出身で、ドイツ語を母語とする。父はナチスの武装親衛隊員、母は第二次大戦後、ソ連の強制収容所に入れられた。ティミショアラ大学でドイツ文学とルーマニア文学を専攻、卒業後は金属工場で技術翻訳者となった。1979年チャウシェスク独裁政権下において秘密警察への協力を断ったため職場を追放され、学校の代用教員をしながら執筆活動を続ける。’82年の処女作短編集「澱み」はドイツで高い評価を得たが、’84年職業に就くことと作品の発表を禁じられ、’87年西ドイツに政治亡命。’92年第1長編「狙われたキツネ」を発表。2005年ベルリン自由大学客員教授。2009年韻文の濃密さと散文の率直さをもって疎外された人びとの風景を描き出しているとしてノーベル文学賞を受賞。他の作品に小説「心獣」(1994年)、「王様がお辞儀をして人を殺す」(2003年)、「息のぶらんこ」(2009年)、「今日は自分に会いたくなかった」、コラージュ詩「髪の結び目に住む婦人」(2000年)、エッセイ集「飢えとシルク」(1995年)などがある。ベルリン在住。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報