ベルリンアレクサンダー広場(読み)ベルリンアレクサンダーヒロバ

デジタル大辞泉 の解説

ベルリンアレクサンダーひろば【ベルリン・アレクサンダー広場】

原題、〈ドイツBerlin Alexanderplatzデーブリーン小説。1929年刊。1920年代後半のベルリンの東部地区を舞台とする、都市文学の傑作。副題「フランツ・ビーバーコップフの物語」。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ベルリン・アレクサンダー広場
ベルリン・アレクサンダーひろば
Berlin Alexanderplatz

ドイツの作家 A.デーブリンの小説。 1929年刊。ベルリンを舞台に,女に裏切られて殺人を犯し刑期を終えて社会に復帰した労働者フランツ・ビーバーコップが次第に零落へと追込まれていく過程を,ジョイス影響による「意識の流れ」の手法で描いたもの。

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世界大百科事典(旧版)内のベルリンアレクサンダー広場の言及

【デーブリーン】より

…1910年に革命的文芸誌《あらし》の創刊に参加,表現主義的な短編小説を発表して新しい文学の旗手となった。中国を舞台とした《ワン・ルンの三つの跳躍》(1915)や歴史小説《ワレンシュタイン》(1920)などのあと,ワイマール文化爛熟期のベルリン下町に生きる犯罪者の運命を描いた社会主義的な都市小説《ベルリン・アレクサンダー広場》(1929)で世界的な名声を得た。ジョイスの《ユリシーズ》のモンタージュや内的告白の技法を大胆にとりいれ,表現主義からダダ,シュルレアリスム,新即物主義にいたるあらゆる言語的冒険を試みたこの作品は,長くベストセラーをつづけ,31年には映画化された。…

※「ベルリンアレクサンダー広場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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