青森県津軽地方の民謡。つがる市森田(もりた)町を中心に歌われてきた盆踊り唄(うた)だが、その起源ははっきりしていない。天正(てんしょう)年間(1573~92)津軽の領主が兵士の士気を鼓舞するために歌った「奉拝節」だという説、あるいは、その領主が豊作の稲田を褒めたところ、農民たちが喜んで歌ったので「穂拝節」と名づけたのだという説もある。この唄の特徴は、囃子詞(はやしことば)の「ホーハイ ホーハイ」を歌うとき、「ホー」で息を吸い「ハイ」で息を吐く発声のため「ホー」の部分が裏声になり、日本の民謡では珍しいヨーデル唱法になっていることである。この種の歌い方は、ほかに秋田県鹿角(かづの)地方の「ホーハイ胴突き唄」や山形県羽黒あたりの唄「きもんじゃ」をはじめ、九州の壱岐(いき)や五島、それに沖縄地方にあるくらいである。
[斎藤 明]
敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...