1660年フランスの文法学者 C.ランスロと A.アルノーにより著わされた『一般・理性文法,話し方の基礎』 Grammaire générale et raisonnée,les fondements de l'art de parlerの文法をさす。形態論の分析にとどまらず,統辞論も扱っていること,言語として具体的に表現されたレベルのほかに,言語間の差異をこえた人間一般の思考のレベルを設定して,理性の観点からこれを解き明かそうとした点などに,N.チョムスキーにより提唱された生成文法と比較的共通する面がみられ,近年注目されるようになった。