ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ランスロ」の意味・わかりやすい解説
ランスロ
Lancelot, Claude
[没]1695.4.15. カンペルレ
語学教育法に新境地を開いたフランスのジャンセニスト。 1637年サン・シランの指導を受けてポール=ロワイヤル隠修士となり,46年よりその小学院で教えた。教授体験から『ラテン語習得新方法』 Nouvelle Méthode pour apprendre la langue latine (1644) ,『ギリシア語習得新方法』 Nouvelle Méthode pour apprendre la langue grecque (55) が生れた。その特色は文法をフランス語の詩句で説明してあるところにあり,60年にはスペイン語とイタリア語の習得方法書を公刊した。また彼の有名な『ギリシア語辞典』 Jardin des racines grecques (57) は 200年にわたって用いられた。 69~72年コンティ公の傅育官をつとめ,『回想録』 Mémoires (1738刊) を完成。その後サン・シランのシトー会修道院に入ったが,ジャンセニズムをとがめられ 79年聖十字架大修道院に移された。 (→ポール=ロワイヤル文法 )
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