ランスロ(読み)らんすろ(英語表記)Jacques Lancelot

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ランスロ」の意味・わかりやすい解説

ランスロ
Lancelot, Claude

[生]1616. パリ
[没]1695.4.15. カンペルレ
語学教育法に新境地を開いたフランスジャンセニスト。 1637年サン・シランの指導を受けてポール=ロワイヤル隠修士となり,46年よりその小学院で教えた。教授体験から『ラテン語習得新方法』 Nouvelle Méthode pour apprendre la langue latine (1644) ,『ギリシア語習得新方法』 Nouvelle Méthode pour apprendre la langue grecque (55) が生れた。その特色文法をフランス語の詩句で説明してあるところにあり,60年にはスペイン語とイタリア語の習得方法書を公刊した。また彼の有名な『ギリシア語辞典』 Jardin des racines grecques (57) は 200年にわたって用いられた。 69~72年コンティ公の傅育官をつとめ,『回想録』 Mémoires (1738刊) を完成。その後サン・シランのシトー会修道院に入ったが,ジャンセニズムをとがめられ 79年聖十字架大修道院に移された。 (→ポール=ロワイヤル文法 )

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ランスロ」の意味・わかりやすい解説

ランスロ
らんすろ
Jacques Lancelot
(1920―2009)

フランスのクラリネット奏者。パリ音楽院卒業。ラムルー管弦楽団、ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の首席奏者を経て、ランパルなどとフランス管楽五重奏団を結成、名を知られた。独奏者としても各地で活動し、1965年(昭和40)初来日。感覚的な冴(さ)えを感じさせる柔らかい響きに加えて、作品様式を的確にとらえ、再現する能力に恵まれているとの評価を得た。ウーブラドゥ室内管弦楽団の首席奏者、生地のルーアン音楽院教授などを務めた。

[岩井宏之]

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