食の医学館 「マカ」の解説
マカ
マカはペルー原産のアブラナ科の植物で、標高4000m以上、年間平均気温7度以下というきびしい環境下で栽培されています。カブやダイコンの仲間で、円錐形(えんすいけい)の根を煮(に)たり焼いたりして食べますが、乾燥させて、おかゆや、発酵飲料マカチーチャの原料にもします。
マカは生命力が強く、土地の養分をすっかり吸い取ってしまうので、一度栽培した土地は数年間不毛になるといわれるほどです。
○栄養成分としての働き
マカにはアルギニン酸やリジンなどの必須アミノ酸、リノール酸やα(アルファ)―リノレン酸などの不飽和脂肪酸が含まれ、米や小麦を上回る栄養価があります。不飽和脂肪酸は高血圧、脂質異常症)予防に効果があります。また、カルシウムや鉄はジャガイモ以上で、これらの栄養分が滋養強壮(じようきょうそう)の食材として珍重されてきたのです。
〈内分泌腺の活動をさかんにする〉
マカの知られている効果には活力増強、集中力の向上、ストレス軽減、更年期障害軽減、精力回復、不妊症の改善があります。これはマカに含まれるアルカロイド、ステロイド、サポニン、タンニン、アントシアニンなどの成分が、内分泌腺(ないぶんぴつせん)の活動を活発化するためと考えられています。免疫力を向上させるので、がん予防も期待されます。