日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミヤマムラサキ」の意味・わかりやすい解説
ミヤマムラサキ
みやまむらさき / 深山紫
[学] Eritrichium nipponicum Makino
ムラサキ科(APG分類:ムラサキ科)の多年草。茎は高さ10~20センチメートル、葉とともに灰白色の毛を密生する。根出葉はロゼット状に広がり、線状披針(ひしん)形。7~8月、茎頂に淡青色の5弁花を上向きに開く。亜高山から高山の岩隙(がんげき)や礫地(れきち)に生え、中部地方に分布する。変種のエゾルリムラサキは北海道に分布する。
ミヤマムラサキ属は多年草で叢生(そうせい)し、分果は翼または鉤(かぎ)形に曲がった刺(とげ)をつける。世界に約40種、日本に1種分布する。
[高橋秀男 2021年7月16日]