ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムワタリシュ」の意味・わかりやすい解説 ムワタリシュMuwatallish ヒッタイト新王国時代の王 (在位前 1315頃~1282頃) 。ムルシリシュ2世の子。即位は臣下の動乱もなく平穏に行われたが,シリア支配を目指す新興エジプトがパレスチナを再征服し,ヒッタイトの国境であるオロンテス川の線にまで進出してきた。そのため前 1299年オロンテス川沿岸のカデシュで両者による大会戦が行われ,エジプトのラムセス2世は大勝利を宣言したが,勝敗は事実上決しなかった。この間,弟のハットゥシリシュは北でガシュガシュ族と戦っていたが,叛意をいだいていたらしい。ムワタリシュの死後,反乱を起し,その庶子から王位を奪った。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by