日本大百科全書(ニッポニカ) 「モサンデル」の意味・わかりやすい解説
モサンデル
もさんでる
Carl Gustav Mosander
(1797―1858)
スウェーデンの化学者。カルマルに生まれる。薬剤師、医師になる教育を受けたのち、陸軍の外科医となった。1825年医学の学位をとり、ストックホルムの科学アカデミーの鉱物コレクションの管理者となり、まもなくカロリンスカ医学研究所の化学実験室の責任者に就任、1832年にベルツェリウスの後任として、ここの化学・鉱物学の教授となる。1839年ベルツェリウスとクラプロートが発見した土類、セリアを分析して、新しい土類、ランタン(モサンデルはランタナと名づけた)を発見、さらにこれを2種類の土類、ランタンとシジミアに分離した。長い間ベルツェリウスと同じ家に住み、オランダ系の妻はベルツェリウスにオランダ語を教えた。
[藤田千枝]