日本大百科全書(ニッポニカ) 「テルビウム」の意味・わかりやすい解説
テルビウム
てるびうむ
terbium
周期表13族に属し、ランタノイド元素で、希土類元素の一つ。1843年スウェーデンのモサンデルによって発見された。それまでイットリウムの酸化物といわれていたイットリアが3種の元素の酸化物からなることが明らかにされ、希土類元素鉱物が最初にみつかったスウェーデンの町イッテルビーYtterbyにちなんで、イットリウム、エルビウムと並んで命名された。希土類元素のうち、その量が少ないものの一つ。銀灰色の金属。空気中室温で表面が酸化され、熱時酸化テルビウム(Ⅲ)となる。熱水、酸に水素を発して溶ける。普通、酸化数Ⅲの化合物をつくる。
[守永健一・中原勝儼]
[補完資料] |