ヤンブリコス(読み)やんぶりこす(その他表記)Iamblichos

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤンブリコス」の意味・わかりやすい解説

ヤンブリコス
やんぶりこす
Iamblichos
(250ころ―330ころ)

新プラトン派哲学者シリアカルキスの人。ポルフィリオスに学び、シリアのアパメア新プラトン主義哲学一派を開いた。宗教的な傾向が強く、新プラトン主義哲学を古代多神教の哲学的な基礎づけとして用いた。

[加藤信朗 2015年2月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤンブリコス」の意味・わかりやすい解説

ヤンブリコス
Iamblichos

[生]250頃.カルキス
[没]330頃
新プラトン派の哲学者でシリア派の創始者。アナトリオス,ポルフュリオスに学び,のちにシリアのアパメイアに哲学学校を創設。プラトン哲学,新プラトン主義の基礎の上に,すなわち自然学,倫理学,形而上学の研究を通じて哲学と神秘学の新しい結合を企て,あらゆる宗教的儀式神話,神々を包摂しうる総合的多神教的神学の形成を試みた。新プラトン派の宗教ではこれによって神秘的呪術的色彩が強められることになった。主著ピタゴラスの生涯』 Peri tou Pythagorou biou。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「ヤンブリコス」の意味・わかりやすい解説

ヤンブリコス

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のヤンブリコスの言及

【イアンブリコス】より

…シリアのカルキスに生まれた新プラトン派の哲学者。ヤンブリコスとも呼ぶ。ローマに遊学してポルフュリオスの門下に入り,後に故郷に帰ってシリア派を創立した。…

※「ヤンブリコス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android