日本大百科全書(ニッポニカ) 「ユニシス」の意味・わかりやすい解説
ユニシス
ゆにしす
Unisys Corp.
コンピュータを使った情報システムおよびソフトウェアの開発、その他関連サービスを企業、政府機関、公共団体向けに供給するアメリカの世界的な大手企業。ウィリアム・バローズWilliam Seward Burroughs(1857―1898)によって発明された加算機を販売するために1886年に設立されたアメリカン・アリスモメーターAmerican Arithmometer Co.が前身。同社は1905年にバローズ・アディング・マシーンBurroughs Adding Machine Co.に改称し、1986年にスペリーSperry Corp.と合併して現社名となる。
ユニシスの営業部門は大きく三つに分かれる。第一がコンピュータ・システム部門である。この部門は、企業の情報システムの基礎となるハードウェアとソフトウェアを提供する。第二がサポート・サービス部門である。この部門は、地域・広域のネットワーク統合、顧客のコンピュータについてのサポート・サービスを行う。第三が情報サービス部門である。この部門は、企業の情報システムの効率化を促すための技術提供サービスを行う。おもな顧客は、世界の大銀行、ラテンアメリカの銀行、世界の航空会社、新聞社、通信会社、政府機関、地方政府機関、南アメリカの小売店などで、いずれもユニシスの開発した、コンピュータを駆使した企業システムによるビジネスを行っている。2008年の売上高は13億4000万ドル。日本では1958年(昭和33)に日本ユニシスを設立している。2006年(平成18)に保有していた日本法人の株式の約3分の2を売却し、主要な株主ではなくなったが提携関係は維持。日本法人の2009年度の売上高は2710億8400万円。
[萩原伸次郎]