ユリーカ籠城(読み)ユリーカろうじょう(その他表記)Eureka Stockade

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユリーカ籠城」の意味・わかりやすい解説

ユリーカ籠城
ユリーカろうじょう
Eureka Stockade

1854年 12月3日に起ったオーストラリア史上最も有名な反乱。ビクトリア植民地のバララトの採金者たちが,法外な税金,警察権の乱用,選挙権と被選挙権の欠如,王室領の採鉱禁止などに関して改善を強く要求していたが,警察はこれに弾圧をもってのぞんだ。おりしも 54年 10月採金者 J.スコピーが殺され,加害者が無罪として釈放されると,ついに積年の不満が爆発,デモ隊と警察の衝突が相次いだ。 11月 30日約 150人の武装した採金者たちが,P.レーラーを指導者としてユリーカ鉱地の柵内にたてこもり,12月3日銃撃戦を展開,しかし翌日政府側はここを攻撃し,鎮圧した。採金者 30名と兵士4名が死亡,政府側はこの責任の追及をやめ,翌年大幅な改革を実施した。

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