ラテンアメリカ自由貿易連合(読み)ラテンアメリカじゆうぼうえきれんごう(英語表記)Latin American Free Trade Association; LAFTA

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ラテンアメリカ自由貿易連合
ラテンアメリカじゆうぼうえきれんごう
Latin American Free Trade Association; LAFTA

ヨーロッパ経済共同体 EEC結成に刺激を受けて,1961年6月の「モンテビデオ条約」により発足したアルゼンチンボリビアブラジルチリコロンビアエクアドルメキシコパラグアイペルーウルグアイ,ベネズエラの 11ヵ国から成る自由貿易地域。域内貿易の自由化,産業補完協定などを通じて加盟国相互の発展を目指し,発足当初はある程度の成果を収めた。しかし域内各国の経済力の格差などから加盟国の足並みが乱れ,自由貿易地域完成の期限が最初の目標の 73年から 80年に延期されるとともに,69年にはボリビア,チリなど5ヵ国によりアンデス共同市場 ANCOMが結成された。こうした状況から 81年3月に LAFTA加盟国により新たなラテンアメリカ統合連合 ALADIが設立された。

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百科事典マイペディア の解説

ラテン・アメリカ自由貿易連合【ラテンアメリカじゆうぼうえきれんごう】

Latin American Free Trade Associationといい,略称LAFTA(ラフタ)。1960年のモンテビデオ条約に基づき,1961年設立。域内経済開発の促進と生活向上を目的とし,最終的にはECにならった経済共同体を目ざした。1980年の閣僚会議でLAFTAの改組を決定。1981年ラテン・アメリカ統合連合(ALADIと略称)として正式発足した。加盟国は南米10ヵ国とメキシコの11ヵ国(1997)。キューバドミニカ共和国グアテマラホンジュラスエルサルバドルとスペイン,ポルトガルがオブザーバーとして参加。本部はウルグアイのモンテビデオ。
→関連項目中米機構

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ラテンアメリカ自由貿易連合
らてんあめりかじゆうぼうえきれんごう

1961年にラテンアメリカにおける自由貿易地域の実現を目的として発足。1981年改組され、ラテンアメリカ統合連合となった。

[編集部]

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世界大百科事典(旧版)内のラテンアメリカ自由貿易連合の言及

【関税同盟】より

…EECに対抗して,イギリス,スウェーデン,デンマーク,オーストリア,ポルトガルは60年にヨーロッパ自由貿易連合(EFTA)を発足させたが,これは自由貿易地域にとどまるものであり関税同盟ではない。EECやEFTAに触発されて,それ以後,ラテン・アメリカ自由貿易連合(LAFTA),中米共同市場(CACM),アラブ共同市場(ACM),西アフリカ諸国経済共同体(ECWAS)等,世界各地に多くの経済統合が発足している。【倉田 一成】。…

【ラテン・アメリカ】より

…アメリカ合衆国はキューバ革命の拡大を阻止するために〈進歩のための同盟〉を打ち出して,この地域の諸国の社会構造の改革や経済発展や政治の民主化に積極的に乗り出した。また工業化を促進して経済の発展を図るために1960年代初めにはラテン・アメリカ自由貿易連合や中央アメリカ共同市場が創設された。60年代後半から70年代初めにかけて,この地域の広い範囲で軍事政権が出現したが,68年に登場したペルーの革命軍事政府のように,軍事政権が積極的に国内の構造改革を行うなど,一般的に保守の支柱とみなされてきた軍部からも変革のイニシアティブをとる動きが現れた。…

※「ラテンアメリカ自由貿易連合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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