ドライバーの年齢、性別、事故歴、乗車目的などで保険料が変わる自動車保険。一般に若者ら自動車事故を起こす危険性が高い人の保険料は高く、中年層など事故を起こす確率が低い人の保険料は安くなる傾向がある。欧米で定着していたが、日本では1997年(平成9)にリスク細分型が解禁され、外資系のアメリカンホーム保険が初めて発売。その後、日本の大手損害保険会社も相次いで発売に踏み切った。
日本の自動車保険は、以前は損害保険料率算定会(現在の損害保険料率算出機構)が定める保険料率を使うことが義務づけられていたため、長く横並びの時代が続いた。しかし、1996年末の日米保険協議で保険料設定を段階的に自由化することで合意。日本政府は1998年に完全自由化し、保険料率の遵守義務がなくなった。これを受け多くの外資系や新興保険会社が通信販売を活用し販売コストを圧縮してリスク細分型保険の販売を開始。自動車保険市場が成熟するなか、発売に慎重だった大手損害保険会社も2000年ごろから参入に踏み切った。
金融庁が定めた保険業法施行規則では、年齢、性別、運転歴、車の使用目的、使用状況、車種、安全装備、所有台数、地域の9リスク区分に対し、保険会社が独自に保険料率を設定できるとしている。各社はこの区分をさらに細分化して等級などをつけ、年齢、運転距離、免許証の色などに応じて独自の料率を設定している。保険料が安くなるオプションをつけている会社もある。なお最近は、喫煙しない人などの保険料を低く抑えた生命保険や、行き先によって保険料に差をつける海外旅行保険などが登場。リスク細分型の保険商品が自動車保険以外にも広がっている。
[矢野 武]
出典 自動車保険・医療保険のソニー損保損害保険用語集について 情報
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