日本大百科全書(ニッポニカ) 「リッチャレッリ」の意味・わかりやすい解説
リッチャレッリ
りっちゃれっり
Katia Ricciarelli
(1946― )
イタリアのソプラノ歌手。ロビーゴ生まれ。苦学して声楽を学び、ベネチア音楽院を卒業。1969年ミラノの声楽コンクール、翌年にはパルマのベルディ国際声楽コンクールに入賞して注目され、ベネチア、ミラノ、ローマなどの歌劇場に招かれた。彼女はとくにベルディの歌劇をレパートリーの中心にしているが、それと並んでプッチーニ、ロッシーニ、ドニゼッティも歌う。現在のイタリア・オペラ界を代表するソプラノとして、アッバード、カラヤンらの大指揮者と共演している。76年(昭和51)NHK招聘(しょうへい)のイタリア歌劇団の公演で初来日以後、たびたび来日している。87年にはオペラ映画『オテロ』Othelloでドミンゴと共演した。
[美山良夫]
『ピエール・マリア・パオレッティ著、南条年章訳『スカラ座の人』(1988・音楽之友社)』▽『本間公著『この声が魅了する――続・思いっきりオペラ』(1994・宝島社)』▽『ヘレナ・マテオプーロス著、岡田好恵訳『ブラヴォー/ディーヴァ――オペラ歌手20人が語るその芸術と人生』(2000・アルファベータ)』